診療症例

脾臓腫瘍

脾臓は血液を造る、きれいにする、免疫力を高めるなどの機能を持った上腹部に位置している臓器です。脾臓の腫瘍には様々な種類があります。脾臓腫瘍で比較的多く認められるものは血管の腫瘍であり、悪性であれば血管肉腫、良性であれば血管腫と呼ばれます。年齢が高いほど発生率が高く、初期では症状が出ないために健康診断で偶然に発見されることもしばしばです。進行すると悪性腫瘍であれば他の臓器(肺や肝臓など)に転移を起こしてしまい重篤になります。良性腫瘍の場合でも大きくなりすぎてしまうと腫瘍が破裂してお腹の中で大出血を起こし、命に関わる場合もあるため注意が必要です。(悪性の場合は良性の場合よりも破裂のリスクが高いです。)
診断はお腹の超音波検査やレントゲン検査で、限局的なものであれば比較的容易に発見できるため、高齢の子は定期的に検査を行うことが大事になります。治療は外科的摘出や抗がん剤など腫瘍の種類によって異なります。