診療症例
子宮の中に膿が貯留する病気で、中年齢以降の未避妊犬によくみられる病気です。
いつもより元気や食欲がない、水をよく飲む、熱っぽい、などの症状がでますが、陰部からの排膿がみられないことも多く、診断には超音波検査や血液検査などが必要となります。
放っておくと敗血症などを引き起こし、亡くなってしまうこともありますので、早急な治療が必要です。治療には膿を排出させる薬や抗生剤を使う内科療法もありますが、再発の危険性が伴うため、よほど麻酔のリスクが高い子でなければ卵巣・子宮を切除する外科療法が一般的です。
写真は取り出した子宮。内部に溜まった膿により子宮全体が腫れ上がっています。注射器で吸引された膿が確認できます。